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業務委託契約書

業務委託契約書の解説7(偽装請負)

業務委託契約書の解説7(偽装請負)

1.常駐による業務委託は「偽装請負」?!

業務委託で受託者の労働者を委託者の事業所に常駐させて業務を行わせる場合、「偽装請負」に該当することがあります。「偽装請負」とは、受託者がその労働者を指揮命令する「業務委託(業務請負)」の形態を装いながら、実態は労働者が委託者から指揮命令される「労働者派遣」であることをいいます。このような「偽装請負」は、労働者派遣法、労働基準法その他の関係法令に定める義務を免れる違法なものですので、注意が必要です。

2.「業務委託」か「派遣」かの判断基準があります。

契約常駐型の業務委託契約を締結して、以下に該当する事項を受託者が行う場合、適正な業務委託契約として認められますが、これを委託者が行う場合、労働者派遣契約とみなされます。これは、厚生労働省により「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(告示37号)」として定められています。

 

1.業務の遂行方法に関する指示その他の管理を受託者自ら行うこと

2.業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理を受託者自ら行うこと

3.労働者の始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇等に関する指示その他の管理(これらの単なる把握を除く。)を受託者自ら行うこと

4.労働者の労働時間を延長する場合又は労働者を休日に労働させる場合における指示その 他の管理(これらの場合における労働時間等の単なる把握を除く。)を受託者自ら行うこと

5.労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その他の管理を受託者自ら行うこと

6.労働者の配置等の決定及び変更を受託者自ら行うこと

7.業務の処理に要する資金につき、すべて受託者自らの責任の下に調達し、かつ、支弁すること

8.業務の処理について、民法、商法その他の法律に規定された事業主としてのすべての責任を負うこと

9.次のいずれかに該当するものであつて、単に肉体的な労働力を提供するものでないこと。 

(1)受託者が自己の責任と負担で準備し、調達する機械、設備若しくは器材(業務上必要な簡易な工具を除く。)又は材料若しくは資材により、業務を処理すること。
(2)受託者が自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて、業務を処理すること

 

実際、委託者自ら行っている事項も多いのではないでしょうか。
これらに該当しないように対応することが必要であると考えます。

  

3.時給による委託費の算出

業務委託契約書において、業務委託費を時給で算出すると規定しているものをよく見かけます。これは、「業務の委託」ではなく、単なる「労働力の提供」とみなされ、「偽装請負」となる可能性が高いと言えます。また、時給で算出することで、労働者の勤務時間の管理や勤怠管理を行うことにつながり、「業務委託」になじみませんので、注意が必要です。

 

4.「偽装請負」のパターン

「偽装請負」の典型的なパターンは以下の4つになります。

代表型

請負と言いながら、発注者が業務の細かい指示を労働者に出したり、出退勤・勤務時間の管理を行ったりしています。偽装請負によく見られるパターンです。

形式だけ責任者型

形式的に責任者を置いていますが、その責任者は、発注者の指示を個々の労働者に伝えるだけで、発注者が指示をしているのと実態は同じです。単純な業務に多いパターンです。

使用者不明型

業者Aが業者Bに仕事を発注し、Bは別の業者Cに請けた仕事をそのまま出します。Cに雇用されている労働者がAの現場に行って、AやBの指示によって仕事をします。一体誰に雇われているのかよく分からないというパターンです。

1人請負型

実態として、業者Aから業者Bで働くように労働者を斡旋します。ところが、Bはその労働者と労働契約は結ばず、個人事業主として請負契約を結び業務の指示、命令をして働かせるというパターンです。

 

 

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