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秘密保持契約書の作成方法

1.秘密保持契約書の必要性

業務を委託すれば、他人に自らの重要な情報やノウハウなどの秘密情報を提供することになります。秘密情報を流出・漏えいさせないために、委託先と秘密保持契約を締結しておく必要があります。特に、システム構築、ソフトウェア開発、システム保守などを業務委託する場合、取引の交渉または業務の確定に通常、数ヶ月、またはそれ以上の期間を要するケースが多々あります。業務委託契約書が締結されていない状態にもかかわらず、秘密情報を相手方に提供して、交渉や確定作業を行いますので、委託先に、秘密情報を流出・漏えいされるリスクが生じます。そのため、取引交渉を開始する前に、委託先に秘密保持義務をしっかりと課すために、秘密保持契約書を締結することが必要になります。

2.秘密情報の定義

秘密保持契約書の目的は、秘密情報を保持することです。そのため、まず、秘密情報がどのような情報かを契約書上で定義する必要があります。
委託者から提供される情報は、個人情報や営業上の情報などが挙げられ、受託者から提供される情報は、開発ノウハウや営業上、その他業務上の情報などが挙げられます。
また、どのような媒体で提供されるのかも重要です。媒体は、口頭・書面・電子メールなどが挙げられます。
情報を開示する側の立場に立つと、秘密情報の範囲を広げておくほうが有利になります。一方、情報を開示される側の立場に立つと、秘密情報の範囲を狭めておくほうが有利になります。
いずれにしろ、どの情報がどのような媒体で開示されるのかを検討して、定義付けする必要があります。
また、以下に該当する情報は秘密情報に該当しないことを定めておく必要があります。

秘密情報に該当しない情報の例

既に公知となっている情報

既に保有している情報

秘密保持義務を負うことなく第三者から正当に入手した情報

秘密情報によらず独自に開発した情報

3.秘密保持義務者

秘密保持契約書では、誰がその義務を負うのかということも重要となってきます。
まず、上記で見たように、誰から誰へどんな情報が提供開示されるのかを検討する必要があります。受託者から委託者へは、営業上、業務上の情報、知的財産権 を含む情報などの開示が想定され、また、委託者から受託者へは、営業上、業務上、戦略上の情報、個人情報などの開示が想定されますが、個別の案件ごとに、 どんな情報が開示されるのかを検討する必要があります。
開示されるのであれば、被開示者は秘密保持義務を負うことになりますし、開示されないのであれば、負わないことになります。
一般的に、両者とも秘密保持義務を負うことになることが多いようですが、受託者だけが負うように締結させられるケースが多いので、注意が必要です。
また、受託者が業務を再委託する場合、再受託者にも業務を実施するうえでの必要な情報が開示されますので、再受託者も秘密保持義務を負うことになります(再受託者が受託者と同等の義務を負う旨記載)。
また、委託者からグループ会社にも秘密情報を開示したいという要望を受ける場合もあります。数あるグループ会社のすべてに秘密情報を開示可能とすると、そ の中にはライバル関係の会社も含まれているかもしれず、自社に著しい不利益を被る可能性が生じますので、開示する会社を事前に特定するなど制限をかけるよ うにしましょう。

4.有効期間

秘密保持契約書の有効期間はどれくらいに設定すればいいのでしょうか?
一般的に秘密情報を開示する立場としては、有効期間を長く設定し、開示される側としては短く設定したいとする傾向があります。
永久ということはあまりなく、開示後1~5年程度で折り合うことが多いようです。

いずれにしても、秘密保持契約書の有効期間についての定めは、案件毎に適切な期間を設定することが必要です。

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行政書士 濱村 仁之

NTTグループでの契約法務を11年経験し、1,500通以上の各種契約書の作成・審査実績のある業務委託契約書作成の専門家です。契約書作成と継続的な法務支援を行い、個人への業務委託・偽装請負・印紙など何かと問題の多い業務委託契約のトラブルを予防します。中央大(法)卒。

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週刊文春2013年7月18日号
ワタミ社偽装請負の記事で
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