業務委託契約書の仕様書(1)

業務委託契約書では、契約書に仕様書を添付し、納入する成果物の仕様、数量、性能、委託する業務の内容、手順、条件、免責などを「仕様書」として定めることが多いです。

契約書の中に、上記のような仕様を詳細に記載してしまうと、支払や損害賠償などのいわゆる法律的な契約条項と業務の仕様が混在することになり、かえって分かりづらくなってしまいます。

そのため、あえて「仕様書」として独立させているのです。

実務では、契約書に「仕様書」として綴じ込むことで、実質的に契約書の一部となるものです。また、契約書は法務担当の方が熱心に見られているのですが、仕様書はSEの方止まりになっているケースが多くみられます。
仕様書の方には、誤字脱字・重複記載等が多くみられたり、契約書の定義(甲や乙を使用)と仕様書(ユーザ・ベンダを使用)の定義が異なっている状況を多くみてきました。
仕様書も契約書の一部ですから、しっかりとしたものを作成することが重要です。

なお、システム開発などの業務委託契約書では、委託者と受託者が協働で、仕様書を作成し、仕様書に基づいて開発を進めるというパターンもあります。

記載があいまいですと、後日トラブルになることもありますので、いずれにしましても、明確に具体的に記載してトラブルにならないように注意したいですね。

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