リーガルチェックあるあるPART14(統一性がない契約書)
ご訪問ありがとうございます。豊富な企業法務経験による契約書の作成やリーガルチェックに精通した「ヒルトップ行政書士事務所」の濱村です。
今回は、契約書のリーガルチェックについてのあるあるです。
契約書のリーガルチェックをしていて、よくあるのが統一性がないということ。
これは非常に多いです。
以下に列挙していきます。
①項番が統一されていない
例えば、前の条では、(1)を使用しているのに、次の条では、①や(A)を使用してみたり・・・統一性がないものですね。
結構多く見られますので、気を付けましょう。
➁フォントの種類が統一されていない
例えば、「MS明朝」と「MSP明朝」が混在しているものがあげられますが、このパターンも多いです。
③フォントサイズが統一されていない
例えば、同じ契約書の中で、10.5ポイントや12ポイントが混在しているものですね。
これも結構多いです。
コピペしてそのままにしてしまっているのでしょうか。
④契約金額の文言が統一されていない
例えば、業務委託契約書の中で、「契約金額」という意味で、「業務委託料」、「業務委託費用」、「業務委託費」「委託費」などバラバラで、統一性がありません。
サラリーマン時代に、とある東証一部上場企業との契約締結に向けた打合せに出席して、まさにこのようなケースで1時間くらい、ぐうの音も出ないくらい説教されたことを思い出します。
おかげさまで、今は、「契約金額」の統一性には人一倍神経をとがらせます。
⑤契約期間の和暦・西暦が統一されていない
これもよくあります。
契約締結日は、和暦で「令和7年3月1日」とあるのに、契約期間では、2025年4月1日~2026年3月31日」とするようなケースです。
⑥数字や英語などの半角や全角が統一されていない
これも多いですね。
数字、英語やかっこなどで、半角なら半角、全角なら全角を統一的に使用するほうが読みやすいです。
ちなみに、自分は半角派です。
⑦業務の文言が統一されていない
業務委託契約書では、これは非常に多いです。
同じ契約書の中で、業務という意味で、「本件業務」「本業務」「委託業務」が混在しているものです。
そもそも、業務は、契約書上で、例えば、●●業務(以下「本件業務」という)などと定義されていることがほとんどですので、必ず、同じ文言を使用しないといけないことになります。
まだまだ他にもありますが、このように統一されていないものは非常に多いです。
契約書は、後で見たときに、「これってどういう意味?」というような疑義が生じにくくする必要があります。
どちらにも解釈できるようなあいまいな記載は避けなければなりませんので、注意が必要です。
契約書の記載は、大なり小なり、必ずと言っていいほど間違いはあるものです。
少しでも間違いをなくし、読む人が読みやすい契約書になるよう心掛けたいものです。
いま、記載した内容に着目していただけるだけでも、ミスは減るはずです。
よろしければ、ご参考にしてください。