ファミマの下請法違反

先日、公正取引委員会からファミリーマートの下請法違反の発表がありました。

ファミリーマートは、消費者に販売するプライベートブランドの食料品の製造を下請業者(資本金3億円以下)に委託していましたが、その下請業者に支払う下請代金を減額したとして、公正取引委員会から、下請業者への代金の全額支払いと再発防止を勧告されました。

詳しい内容は以下のとおりですが、

やはり、このような法令違反がありますと、社会的な信用を失いますので、注意しなければなりません。知らなかったではすまされないのです。

さて、ここでは、なぜ、今回、下請法に該当したかを確認しましょう。

下請法では、資本金の額や取引内容で下請取引に該当するかどうかが判断されますが、今回のケースでは、プライベートブランドの食料品の「製造委託」ということになり、親事業者であるファミリーマートの資本金が約166億円で「3億円を超えて」おり、「3億円以下」の下請事業者に委託しておりますので、下請取引に該当することになった訳です。

下請取引に該当すると、今回の下請代金減額の他にも、親事業者は、受領拒否、下請代金の支払遅延、下請代金の減額、返品、買いたたき、購入・利用強制、報復措置などいくつもの禁止行為が規定されています。

また、その他にも、下請事業者への発注書面の交付義務や取引記録の保存義務など「親事業者の義務」も定められていますので、これらを遵守する義務があります。

これに違反すると、親事業者の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、最高50万円の罰金を科せられます。

下請法については、まったく意識をしていらっしゃらない会社も多く見受けられます。

ヒルトップが作成している業務委託契約書、取引基本契約書などについても、下請取引に該当すれば、法律で定められた事項を記載した発注書面を交付しなければならず、これを行わず、口頭による発注をしてしまえば、下請法違反となりますので、ご注意ください。

ヒルトップでは、下請法に準拠した契約書を作成いたしますので、ご相談いただければと思います。