検査合格後も・・・

ご訪問ありがとうございます。豊富な企業法務経験による契約書の作成リーガルチェック専門「ヒルトップ行政書士事務所」の濱村です。

少し前になりますが、開発契約を委託元と結んでおり、すでに納入も終わり、委託元から検査合格をもらえているのに、だらだらと長期間、開発の積み残し作業をやらされていて困っていますという相談がありました。

早速、対面でお話を伺ってみると、そもそも要件定義書を作成しておらず、上流工程、下流工程に分けておらず、契約書や仕様書への記載もあいまいでした。

せっかく委託元の検査には合格しているのに、積み残し作業を続けているのは、検査合格とみなされない可能性がありますので、すぐにやめたほうがいいと判断しました。

そこで、実際の検査合格時までが開発業務であること、だらだらと行った積み残し作業は無償サービスで対応したこと、これ以降の対応は別途費用がかかることについての確認を得るための確認書を委託元から提出してもらうことになりました。

相談者は、内気な方で、あまり自己主張が強くないのですが、委託元に対して、確認書を提出してもらうようお願いしました。

その結果、特にトラブルになることもなく、スンナリと確認書を提出してもらうことができたそうです。

その後の対応についても、作業を行った際には別途費用をいただけたそうです。

今回はたまたまうまくいきましたが、開発契約書や要件定義書に、受託者として対応する業務と納入物の仕様を明確かつ具体的に記載しておくことが必要となります。

そうすることで、ダラダラと積み残し作業を長期間強制されることもなくなりますので。