「カルディ」下請法違反

ご訪問ありがとうございます。豊富な企業法務経験による契約書の作成リーガルチェック専門「ヒルトップ行政書士事務所」の濱村です。

先日、公正取引委員会は、店頭で無料のコーヒーを提供している「カルディコーヒーファーム」を運営する株式会社キャメル珈琲に対し、下請代金支払遅延等防止法に定める「下請代金の減額の禁止」、「返品の禁止」及び「不当な経済上の利益の提供要請の禁止」に関する違反があり、勧告を行いました。

いくつかあった違反のうち、1つは、オンラインストアで販売した食品などの納入をめぐり、食品の製造を委託する下請け58名に対し、「センターフィー」(物流センターの使用料)名目で、下請事業者に支払う代金から748万4506円を不当に減額したとのことです。

下請法では、下請事業者に責任がないのに、発注時に定められた金額から一定額を減じて支払うことを禁止しています。

公正取引委員会は、同社に対して、減額した金額を速やかに支払うよう求めたほか、今後同様の違反行為をしないよう、発注担当者に対する下請法の研修を行うなどの社内体制の整備などを求めました。

下請法を意識していない会社は、実務を通じても非常に多いと感じていますし、契約書を拝見する限り、違反行為につながらないかなと心配になることもあります。

逆に、規模が大きく、社内体制がしっかりとしている会社は、契約書を見ても非常に意識が高いと感じることがあります。

現場の社員に注意喚起をするため、法務などの社内体制をしっかりとさせ、しっかりと社員研修したり、イントラネットで、情報を充実させたりすることで、社員の方に違法性の認識を持ってもらうことが非常に重要であると感じます。

今回のような事案がないよう、社内体制について、いまいちど問題ないか確認をいただくことが重要ではと思います。