秘密保持誓約書と秘密保持契約書の違いを詳細解説! - 契約書の作成リーガルチェックは企業法務経験豊富な行政書士へ

契約書のコンテンツ

秘密保持誓約書と秘密保持契約書の違いを詳細解説!

最終更新日:2025年12月8日

 

nda seiyakusyo keiyakusyo image

 

 

以下において、秘密保持誓約書と秘密保持契約書について詳細解説をしております。

なお、秘密保持誓約書は、「機密保持誓約書」、「守秘義務に関する誓約書」などとも呼称されることがありますが、基本的に内容は同じです。

 

 

 

 

誓約書とは?契約書との違い

誓約書とは、ある当事者が自ら特定の義務(何かをする義務または何かをしない義務)を履行することを一方的に誓い、約束する書面です。

 

誓約書の本質は、義務を負うのが誓約した当事者のみという点にあります。

 

誓約する当事者Aが誓約を受ける当事者Bに対して「この義務を守ります」と誓約するものの、Bの側には同様の義務は発生しないこととなります。

 

したがって、誓約書は片務的であり、誓約する当事者からの一方向的な「誓い・約束」 ととらえると理解しやすいです。

 

一方、契約書とは、当事者同士が互いに特定の義務(何かをする義務または何かをしない義務)を負うことを書面として明確に合意した文書です。

 

契約書の本質は、契約当事者の双方が権利を有し、義務を負うという点にあります。

 

当事者Aと当事者Bが「この取り決めを互いに守ります」と合意することで、双方に対して対等に義務が発生しますので、Aのみが義務を負うのではなく、Bにも義務が発生するため、契約書は双務的な性質を有する文書といえます。

 

したがって、契約書は、双務的であり、一方向ではなく双方で成立する「合意」ととらえると理解しやすいです。

 

※誓約書は、誓約する当事者が1通の書面に記名(署名)押印して、相手方に一方的に提出するものですが、契約書は、当事者間で合意のうえ、当事者の数だけ契約書を作成し、契約書に各当事者が記名(署名)押印します。

 

 

 

 

秘密保持誓約書とは?

秘密保持誓約書とは、特定の当事者が、自ら秘密を保持する義務を一方的に誓約する書面です。
片務的な義務であり、誓約者だけが義務を負う点が特徴です。

 

一方の秘密保持契約書(Non-Disclosure Agreement:NDA)は、契約当事者双方が互いに秘密保持義務を負うことを前提として合意する契約書ですが、契約実務では、秘密保持契約書は、その契約内容が片務義務となっていることが多いです。

 

このような場合、双務義務を負う秘密保持契約書でなく、片務的な義務を負う秘密保持誓約書を一方的に秘密情報の開示当事者に差し入れしてもらということも、一定の合理性はあります。

 

 

 

 

従業員等の秘密保持誓約書

秘密保持誓約書を提出する場面として、企業と雇用契約を締結する場合に、企業の秘密情報を保護するために、入社時や退職時に、従業員や派遣社員等(以下「従業員等」といいます)に秘密保持誓約書の提出を求めることが多いです。

 

それは、就業規則に入社時や退職時に秘密保持誓約書の提出を求めていることが多いと考えられますが、企業は、日常の取引の中で、他社と秘密保持契約書を締結して、取引の検討をしたり、実際に取引を行っており、その検討や取引において、秘密保持義務を負っていることが多々あります。

 

このため、他社との間で締結した秘密保持契約書における義務を遵守するためにも、従業員等に秘密保持誓約書の内容を遵守してもらう必要があります。

これは取引先が大企業であると特に、秘密保持義務の縛りが強いことが多く、この秘密保持誓約書の内容を遵守してもらうのは、企業取引の中では当然と言えるかもしれません。

 

実際、従業員等から提出される秘密保持誓約書は、一般的な秘密保持契約書よりも縛りが強めであることが多く、秘密情報の定義、従業員や派遣社員等の秘密保持義務、誓約に違反した場合の損害賠償などが規定されます。

 

 

 

 

片務義務(一方開示)

秘密情報が一方当事者からのみ開示され、秘密保持義務を負うのが相手方当事者のみとなる場合、これを片務義務(一方開示)ということもあります。

 

この片務義務の場合、一方当事者のみが秘密保持義務を負うのですが、これを秘密保持契約書で締結することもありますし、秘密保持誓約書を提出してもらうこともあります。

 

秘密保持誓約書を提出してもらうのは、一方当事者のみ秘密保持義務を負い、もう一方の秘密情報を開示する当事者は基本的に秘密保持に関する義務を負わないですから、わざわざ双務義務(両当事者が義務を負う)にする必要がないからです。

 

そのため、実務では、一方当事者のみが秘密保持義務を負う場合、秘密保持誓約書の提出を求めるケースもよくあります。

 

 

 

 

まとめ

・秘密保持誓約書は、一方当事者のみが秘密情報を開示する場合に、開示を受ける当事者のみ秘密保持義務を負うことになりますので、秘密保持契約書の締結でなく、誓約書としての提出を要求されるケースがあります。

 

・秘密保持誓約書は、雇用契約等に付随して提出を求められることもありますが、それだけでなく、取引の検討や取引に付随して提出を求められることもあり、個人事業主だけでなく、法人も求められることもあります。

 

また、秘密保持誓約書と秘密保持契約書の違いを以下のとおりまとめてみましたので、ご参考にしてください。

 

 

 

 

nda seiyakusyo keiyakusyo chigai

 

 

 

秘密保持誓約書に関するQ&A

秘密保持誓約書に関するQ&Aについて、まとめてみました。

 

秘密保持誓約書とは何ですか?
受領当事者が自ら秘密を保持する義務を一方的に誓約する書面です。
片務的な義務であり、誓約者だけが義務を負う点が特徴です。
秘密保持誓約書は法的拘束力がありますか?
はい、あります。
NDAと同様の義務を定めておくことで、受領当事者にしっかりと義務を負わせることも可能です。
秘密保持誓約書は、法人に提出させても問題ありませんか?
はい、問題ありません。
秘密保持誓約書は、提出者が個人であっても法人であっても有効です。
法人が「当社は以下の条項を遵守し、秘密を保持します」と誓約させることができ、法人の代表者が記名(署名)押印することで法的効果が生じます。
法人が提出する例:
・プロジェクトの検討にあたり、情報提供する前に事前に秘密保持義務を負わせたい場合
・業務委託契約に付随して法人に対して情報管理を徹底させたい場合

 

 

Copyright©2011 - Hilltop Administrative Scrivener OfficeAll Rights Reserved. login